交際相手がまさかの既婚者?突然の慰謝料請求に困惑している方向けの対処法とは?
交際していた相手が既婚者で配偶者がいた場合、配偶者から慰謝料を請求されることがあります。いきなり慰謝料を請求されてしまい、どうすればいいの?と悩んでいる方もいるかもしれませんね。既婚者と知らずに交際していた場合にも慰謝料は払わないといけないのでしょうか?
そこで今回「KIKKON」では、交際相手が既婚者だった場合の対処法や慰謝料請求を拒否できるのかについてまとめました。
- 既婚者と知らずに交際していた場合の慰謝料請求
- 慰謝料を払わなくてもいい場合って?
- 慰謝料を拒否するための証拠
- 交際相手が既婚者だと分かった時の対処法
交際相手が結婚していることを知らずに付き合っていたという方、いきなり慰謝料を請求されて悩んでいるという方はぜひ参考にしてください。
彼氏(彼女)が既婚者だと知らなかったのに慰謝料請求を払わなくちゃいけないの?

もし慰謝料請求されてしまった場合は、まず自分が何をしないといけないのかを把握しましょう。内容証明郵便が送られてきた場合、突然慰謝料の請求が来れば当然パニックになってしまいますが、単に謝罪を求めているだけだったり、もう配偶者に会わないことを求めている場合もあります。
まずは書かれている内容をよく読み、何を請求されているのかを確認します。くれぐれも無視をしたり、相手の配偶者を責めたり、届いた内容証明書を放置することはしないようにしましょう。
そもそも、付き合っていた彼氏(彼女)が既婚者だと知らなかった場合、慰謝料を払わないといけないのでしょうか?既婚者との不法行為は次のように規定されています。
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う
引用:民法|e-GOV法令検索
既婚者との不法行為が成立するためには、あなたに故意または過失があることが条件になります。
この場合の故意とは、相手が結婚していること、既婚者であることを知っていたことです。過失とは、既婚者とは知らなくても、知ることはできたはずだということです。
既婚者だと知らなかったけれど、付き合っている間に既婚者だとわかるようなヒントがたくさんあったときには、過失があったと認められ、慰謝料請求を払わないといけないケースもあります。
高すぎかもしれないよ?慰謝料請求の相場ってどのくらい?
慰謝料請求された場合、まず請求金額を確認してみましょう。相場を知っていないと、その金額が妥当なのかどうかもわかりませんよね。
不倫の場合の慰謝料請求の相場はおよそ50万円〜300万円程度です。不倫が原因で離婚になった場合の相場は200万円〜300万円、離婚せずに、結婚生活を続ける場合は50万円~100万円、離婚はしないけれども別居に至ってしまったという場合は100万円~200万円が相場となります。
相場が基本ですが、不倫していた期間の長さや、不貞の回数が多いほど慰謝料金額は高くなります。また、あなたの方から積極的に誘った場合や妊娠・出産という事実があれば慰謝料金額も上がる可能性が高いです。
そのことを踏まえても高すぎる慰謝料の場合には、場合によっては慰謝料を大幅に減額する事もできます。焦ってすぐに慰謝料を払うのではなく、妥当な金額なのか、減額は可能かどうかを確認してみましょう。
慰謝料を拒否できる?払わなくていい時って?
相手が既婚者だと知りながら不倫していた場合、相手の配偶者から慰謝料請求された時には慰謝料を支払う義務があります。しかし慰謝料を請求されてしまった時、払わなくてもいい場合もあるんです。
上記でも説明したように、既婚者との不法行為が成立するためには、故意または過失があることが条件になります。故意も過失もない場合には、慰謝料請求を拒否することができます。
慰謝料を拒否できる条件
- 交際時に故意も過失もなかった場合
- 既婚者だと知らなかった事を立証できた場合
交際時に故意も過失もなかった場合
交際時に故意も過失もない場合、慰謝料を請求されても拒否できますが、故意も過失もないとはどういうことなのでしょうか。
交際相手が既婚者だと知らなかったこと、知ることもできなかったことを立証できた場合には故意も過失もないことが認められ、慰謝料請求を拒否できることがあります。
例えば、彼氏(彼女)と独身限定のマッチングアプリや婚活パーティーで出会った場合など、相手が独身だと偽っていたときには既婚者と知らなくてもおかしくないので、故意に不倫していたわけではないといえます。逆に、パパ活で出会ったとか相手が人妻と知りながら不倫やセフレとしての関係だった場合には慰謝料請求を拒否することはできません。
既婚者だと知らなかった事を立証できた場合
では相手が結婚していることを知らなかった場合、どのように立証すれば良いのでしょうか。判断材料となるのは、出会いの場所や2人の関係性や会話、LINEやSNSでのやり取り、既婚者側の結婚指輪の有無など色んな事情を考慮して故意・過失の有無を判断することになります。
相手が結婚指輪をしていたり、家族の話を聞いていたなど既婚者だと知る材料が多数あった場合には、「既婚者だとは知らなかった」という主張が認められないケースもあります。
既婚者だと知らなかったことを立証できる?

既婚者だと知らずに交際していた場合には、慰謝料請求を拒否できる場合もあるとお伝えしました。しかし、独身だと思っていたという主張が認められることは、あまり多くありません。裁判で、故意も過失もないと判断されるケースはとても少ないです。
あなた自身の「既婚者だと知らなかった」という主張よりも、客観的に見て、本当に交際相手が既婚者だとわからない状況だったのかということで判断します。ですので独身だと思って交際していたことを立証するには、しっかりとした証拠を提出する必要があります。
もしもマッチングアプリで知り合ったなら、アプリでのやり取り画面をスクショしておく、相手のプロフィール画面を残しておくなどが有効です。
ただ、最近出会ったのならそのような方法も取れますが、過去に出会った場合にはもうアプリを退会している人がほとんどかもしれません。普段の彼氏(彼女)とのやりとりからも独身を匂わせていたなら、それも充分証拠として活用できます。
浮気ではなかったと証明するための証拠になるもの3選

交際相手と不倫・浮気しているつもりはなかったという事を証明するために、具体的にどんなものが証拠になるのでしょうか。
彼氏(彼女)が独身であると嘘をついていた場合、SNSやLINEのトークがあればその履歴が証拠になりますし、ボイスメッセージや動画など本人の音声があればそれも立派な証拠になります。
既婚者だと知らなかったことを立証できる証拠
- 彼氏(彼女)とのLINEなどのトーク履歴
- 独身を匂わせる動画や音声
- 彼氏(彼女)の証言
①相手とのLINEなどのトーク履歴
彼氏(彼女)との普段のLINEやSNSでのやりとり、トーク履歴は相手が独身だと偽っていた証拠として活用できます。履歴から、交際期間が短いとか数回しか会っていないことが証明されれば、相手が既婚者だと知る猶予もなかったと判断されるケースもあります。
逆に、交際期間が数年単位であった場合には、相手が既婚者であることを知る機会が十分にあったと判断される場合もあります。ただ、普段から独身だと偽っていたり、1人で住んでいるかのような発言をしていたのなら、既婚者である事を知らなかったと主張する証拠になります。
②「結婚していない」など独身を匂わせる動画や音声
「将来結婚したら〇〇しよう」とか「いつか結婚して〇〇な生活がしてみたい」など、自分が独身であるような発言をしていた場合、まさか相手が既婚者だとは思わないですよね。
そのような話をしている動画や音声が残っていれば、立派な証拠になります。一緒にいる時の会話をムービーなどで撮っていた場合には、彼氏(彼女)の発言で証拠になるものはないか確認してみましょう。
また、「すでに離婚していた」とか「もう別れている」と話していた場合にも、相手が独身を偽っていた証拠として活用できます。
③浮気相手の証言
重要な証拠となるのが、彼氏(彼女)の証言です。自身を独身だと言っていた場合、嘘をついていたことになるので、彼氏(彼女)には本当のことを話す責任があります。
「独身と偽って付き合っていた」という事実を証言してくれれば、こちらも既婚者と知らなかったことを立証できますし慰謝料請求を拒否できる可能性も高くなります。
既婚者である事を隠して、独身だと騙して付き合っていたという旨の言葉を話してもらい、録音しておくことで今後慰謝料請求された場合に証拠として提出することができます。
彼氏(彼女)が既婚者で不倫していたと分かった時の対処法2選

交際中に何らかの理由で、相手が既婚者だと分かった時にはどうすればいいのでしょうか。当然辛いですし相当ショックを受けて、パニックになってしまいますよね。
しかし、騙されていたことに腹が立つからといって「奥さんに関係をバラす!」など脅迫することは、あなたの立場が悪くなってしまいますので避けましょう。
不倫関係だったと分かった時の対処法を2つご紹介します。
不倫関係だと分かった時の対処法
- すぐに相手との関係を断つ
- 相手の奥さん(旦那さん)に話す
①すぐに相手との関係を断つ
まず、交際相手が既婚者だと分かった時点で、その相手との関係を断ちましょう。もちろん好きで付き合っていたわけですし、「急に離れるなんてできない!」と思ってしまうかもしれません。
しかしそのまま不倫関係を続けていれば、交際期間が長いほど状況的にどんどん不利になってしまいますし、相手が結婚していると知っていて不倫しているわけですから、結局は自分自身を追い込むことになります。
既婚者と分かった時に、キッパリとお別れしましょう。
②正直に相手の奥さん(旦那さん)に話す
不倫関係を終わらせるために、正直に相手の奥さん(旦那さん)に話しましょう。
話す内容
- いつから不倫関係になったのか
- 既婚者だと知らずに交際していたこと
- 不貞行為の頻度や回数
- どちらが積極的だったか
既婚者だと知らずに付き合っていたこと、どうやって知り合い、いつから深い仲になったのか、全て正直に相手の奥さん(旦那さん)に話してください。
ただし、あなたと同じように相手の配偶者も、不倫の事実を知って辛いはずです。既婚者であることを知らなかったからといって「私は悪くない」というような態度は避けましょう。
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まとめ:既婚者だと分かったタイミングで離れるのが安心
今回は既婚者と知らずに交際していた場合の慰謝料請求についてや交際相手が既婚者だと分かった時の対処法について解説しました。
- 内容証明郵便が届いた場合にはまず何を請求されているのかを確認する
- 不倫の慰謝料相場は50万円〜300万円
- 慰謝料請求を拒否するには既婚者であると知らなかった証拠を提出する
- 交際相手が既婚者と分かった時点で関係を断つ
もし、付き合っていた交際相手が結婚していると分かった場合、既婚者だと分かったタイミングで離れるのが安心です。
不倫しているつもりはなくても、交際相手が既婚者だった場合、慰謝料を請求される事もあります。慰謝料を請求された時には、相手が既婚者だと知らなかった場合拒否できる可能性があるという事も覚えておきましょう。
「KIKKON」では、他にも様々なカップル・既婚者向けの記事を公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。